プレ・ワークアウト・サプリメントは本当に効果があるのか?

 

プレ・ワークアウト・サプリメントとは?

プレ・ワークアウト・サプリメントとは、運動のパホーマンスを上げるために、運動前に摂取するサプリメントのことです。
以前には、NOサプリメントと呼ばれるものが、筋トレをする人たちの間で流行りました。

NOサプリというのは、体内でNO(一酸化窒素)の産生を増やし、NOの血管拡張作用により、パンプ(筋肉に血液が充満した状態)を持続させたり、血流量を増やし酸素の供給を高め全身の回復を促進する、と言った効果を狙ったものです。

NOは、L-アルギニンを基質としてNO合成酵素により生成されます。
NOが産生されることにより、グアニレートシクラーゼが活性化され、それによりcGMPが上昇し、更に細胞内から細胞外にCa2+が流出し、その結果、血管平滑筋が弛緩し血管が拡張します。

このNOサプリには、L-アルギニンが含まれているのですが、アルギニンというのは体内で吸収され難いという欠点があります。
そこで製造メーカーは、アルギニンの体内吸収を高めるため、アルギニンα-ケトグルタル酸という形態でサプリメントに付加しました。
アルギニンα-ケトグルタル酸とは、アルギニン分子2個にα-ケトグルタル酸〈グルタミンの前駆体〉分子1個が結合したもので、この形態の方がアルギニンの吸収を高めると考えられています。

しかしながら、「考えられている」と言うだけで、実際に吸収が高まるかどうかは解りません(笑)

そんな中、米国テキサス州のBaylor Universityでは、アルギニンα-ケトグルタル酸の効果を調べた結果、効果が謳われている血流改善効果が認められなかったとの研究結果を報告しました。

Baylor Study Finds Popular Muscle-Boosting Supplement Does Not Increase Blood Flow

 

アルギニンは経口摂取しても吸収され難いので、むしろシトルリンを飲んだ方が良いのでは?と考えられます。
シトルリンはスイカや瓜、ゴーヤ等に含まれるアミノ酸の一種で、アルギニンよりは断然吸収され易く、体内ではアルギニンに変換されて使われたりするので、大変便利なアミノ酸なのです。

とは言え、シトルリンを摂取しても、それが必ずアルギニンに変換され、そのアルギニンが必ずNOの産生に使われるというのは、ただの希望的観測です。
「何かに効く」というサプリメントは、ほとんどがこの「希望的観測」の上に成り立っています。
飲まないよりは、飲んだ方が良いかもしれないということです。

 

血管拡張作用を狙うならバイアグラを飲んだ方が早い

先ほどの説明で、血管が拡張する機序は、NOが産生された後、グアニレートシクラーゼが活性化され、それによりcGMP(サイクリック・グアノシン一リン酸)が上昇し、更に細胞内から細胞外にCa2+が流出し、その結果、血管平滑筋が弛緩する、と説明しました。

実は、このcGMP(サイクリック・グアノシン一リン酸)は、PDE5(ホスホジエステラーゼ-5)という酵素により分解されます。
体内にPDE5の発現が多いと、血管拡張が持続しにくくなります。

そこで、このPDE5という酵素を阻害することにより、cGMPの分解を抑制し、血管拡張作用を持続するというのが、皆さんご存じのバイアグラ(シルデナフィル)です。

ですから、とりあえず、血管を拡張したいならバイアグラでも飲んだ方が早いのですが、如何せんバイアグラの場合、購入には医師の処方箋が必要ですし、価格が高いというのが難点です。

 

最近のプレ・ワークアウト・サプリメント

以上の様な事情からかどうかは解りませんが、最近ではあまり「血管拡張効果」を前面に出す「NOサプリ」という呼ばれ方はされなくなりました。

最近では「エナジーブースター」みたいな呼ばれ方をされています。
基本的には、NOサプリを引き継いだようなもので、主な成分として、

BCAA、クレアチン、シトルリン(またはアルギニン)、カフェイン等です。
(カフェイン・フリーもあり)

他にはメーカーによって、よく解らない成分がいろいろと含まれています(笑)

どちらかと言えば、カフェイン等で交感神経を刺激し、その気にさせるみたいなものが多いと言えます。

 

プレ・ワークアウト・サプリメントって効果あるの?

いろいろと説明して参りましたが、筋トレマニアの皆さんにとっては、「本当に効果があるのか?ないのか?」ということが一番の関心だと思います。

その点につきましては、オクラホマ大学の研究結果があります。

The effects of a pre-workout supplement containing caffeine, creatine, and amino acids during three weeks of high-intensity exercise on aerobic and anaerobic performance.

この研究は、BCAA、クレアチン、カフェイン等が入ったプレ・ワークアウト・サプリメントを3週間に渡り、トレーニング前に摂取し、有酸素運動、無酸素運動に対するパーフォーマンスの影響を調べたものです。
結果は、どちらの運動に対してもパーフォーマンスの向上が見られました。
(最大酸素摂取量、臨界速度、除脂肪体重の改善、無酸素性ランニングパーフォーマンス、最大酸素摂取量、体組成の向上等)

 

プレワークアウト・サプリメント

(*注:糖尿病の方は使用できません。)
 

 

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