必須脂肪酸とは何か?

 

必須脂肪酸とは?

必須脂肪酸とは簡単に言えば、人間の体内で作れない脂肪酸のことで、具体的にはω6系(オメガ6)のリノール酸とω3系のαリノレン酸という不飽和脂肪酸のことです。
サプリメント業界で有名なEPAとかDHAというのは、αリノレン酸から合成する経路があるので、狭義の意味では必須脂肪酸ではないです。

人間の体内で作れない訳ですから、我々はこれらを食物から摂取する他ありません。
1日の必要摂取量は、概ねリノール酸で4~5g、αリノレン酸で1~2gと言われています。

 

不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の違い

先進諸国の食事ガイドラインにおいては、必須脂肪酸を含む不飽和脂肪酸の摂取は推奨されています。
1日の脂質摂取量の目安は、総カロリーの約30%が推奨されていますが、できる限り飽和脂肪酸の摂取を控え、不飽和脂肪酸に置き換えることを勧めています。
(飽和脂肪酸の摂取は1日の総カロリー摂取の10%未満に抑える。)

そもそもこの不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸は、何が違うのかと言いますと、炭素同志の結合に二重結合があるものが不飽和脂肪酸、ないものを飽和脂肪酸と呼びます。
そもそもその「二重結合」ってなん何すか?とキリがないんですが、簡単に説明しますと、炭素には手が4本あって、通常は2本の手がそれぞれ水素を持って、1本の手で前の炭素とつながり、もう一本の手で後ろの炭素とつながっています。
この状態を「飽和している」と言います。
炭素がすべてこの状態でつながっているものが、飽和脂肪酸です。
ところが中には水素を一個しか持たずに、2本の手で炭素同士がつながっているものがあります。
これを二重結合と言い、炭素同士が1本手を離せばまた水素と結合する可能性もありますから「不飽和」と言います。
この二重結合があるものを不飽和脂肪酸と呼び、二重結合が1個しかないものを単価不飽和脂肪酸、複数あるものを多価不飽和脂肪酸と呼びます。

飽和脂肪酸というのは文字通り「飽和」しているので、分子同士の結びつきが強く、常温で個体のものが多く、不飽和脂肪酸は逆に不安定なので、液体のものが多いです。
魚介類に不飽和脂肪酸が多いのは、水温で自らの脂質が固まらないためなのです。
ちなみに、脂肪酸の頭の部分をカルボキシル基、尻尾の部分をメチル基と言い、ω3系とかω6系というのは、メチル基側から数えて3番目に最初の二重結合が現れるとω3、6番目ならω6です。

 

必須脂肪酸が不足すると?

必須脂肪酸は生体膜の構成成分で、膜の機能維持に重要です。
細胞膜を構成するリン脂質の一部であり、細胞から出るシグナル物質、プロスタグランジンなどの生理活性物質の材料として使われます。

コレステロール代謝にも関与し、必須脂肪酸が不足すると血液中のコレステロールが増加し、高脂血症、高コレステロール血症、動脈硬化症等が起きたりします。

プロスタグランジン合成にも関与し、欠乏すると皮膚の弾力性低下、湿疹、脱毛、ミトコンドリアの機能不全、毛細血管の脆弱化・爪の脆弱化、発育遅延など、厄介なことばかり起こります。

また、必須脂肪酸には抗炎症作用もあります。

 

必須脂肪酸を多く含む食品

必須脂肪酸というのは、普通に食事をしていれば普通に摂取できるものなので、そう心配するものではないのですが、偏食が多い人は要注意です。

具体的には、魚類、大豆食品、植物性食品等に多く含まれます。

これらの食品が苦手な人や、普段あまり食べない人には、ω3系、ω6系、フィッシュオイル等のサプリメントがありますから、代用できます。
 

 

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